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地球温暖化と環境問題

 国連の調査では、世界人口は現在(2022年)の約80億人から2030年には85億人、2050年には97億人、2100年には109億人へとアフリカを中心に増え、また先進国は高齢化が加速されます。世界の人口は、1分に137人、1日で20万人、1年で7千万人、増えており、世界中で、1年に6千万人が亡くなり、1億3千万人が産まれます。貧富の拡大、石油資源の枯渇問題、地球温暖化など問題が山積しております。

  特に環境問題については、1992年、大気中の温室効果ガスの濃度を安定化させることを究極の目標とする「国連気候変動枠組条約」が採択され、世界は地球温暖化対策に世界全体で取り組んでいくことが合意され、国連気候変動枠組条約締約国会議(COP)が1995年から毎年開催されております。20159月に開催された国連サミットでは、2030年までに消費段階(小売・消費レベル)における世界全体の一人当たりの食品廃棄物を半減させ、収穫後損失などの生産・サプライチェーンにおける食品の損失を減少させることが採択され、12月にパリで開催されたCOP21では、地球温暖化対策"パリ協定”が196カ国と地域の合意に至りました。
 
従来は、環境問題は先進諸国を中心に目標設定等がされておりましたが、ここに来てようやく人類が問題を共有し、先進国と新興国、発展途上国が相互補完しながら、活動を進めていく段階にきております。

  地球温暖化対策に関しては、食品に限らず、あらゆる生産品についてもいえることであり、余剰生産、過剰生産、滞留在庫を極力抑制することはまさに喫緊の課題であります。

 

 我々は、以下の目的、目標、戦略を掲げて、限りある地球資源の有機的有効活用に注力して、関係者各位との連携により、IT技術を活用した、地球の環境改善に貢献します。

 

・目的:  人類、社会の持続的繁栄、脱炭素化社会の実現

・目標: 地球上の資源の有効活用、地球温暖化対策 

・戦略: 過剰生産、過剰供給の抑制によるキャッシュ化速度の高速化

 

3つの視点

 

 在庫鮮度管理 Inventory Freshness Control

   そもそも在庫とはビジネスにとって利益の源泉であると同時に、損失をもたらすものでもあり、またオペレーションの結果にすぎません。鮮度という言葉は、食品の専門用語のように捉われがちですが、鮮度を時間軸と置き換えてみるとどうでしょうか?

  FMCG(Fast Moving Consumer Goods=変化の速い製品)市場では、バブル崩壊後、売り手市場から買い手市場になって既に20年以上が経過しております。

   一般消費財、アパレル、自動車、エレクトロニクス等々、時間軸管理が徹底できてい企業は、変化対応型企業であることは間違いありません。

  多くの日本企業が、経営のリーダーシップの下に、日本企業が生んだ鮮度管理を経営指標として全社一丸となって取り込むことにより、オペレーション現場力をさらに強化することを祈念しております。

 

② キャッシュ化速度   Cash Conversion Cycle

   ビジネス規模に関係なく、経営課題として運転資本の管理、キャッシュ・マネジメントの重要性が挙げられます。商品を購入して、販売し、代金を回収するという企業活動のプロセスにおいて、売上の入金よりも先に商品の購入代金を支払う場合、そのタイムラグを埋め合わせるために、一定のキャッシュが必要になります。これを運転資本といいます。

    運転資本とは、売掛金と在庫の合計から買掛金を差し引いた額のことで、通常、プラスになり、その分の資金が必要になります。

購入代金を支払ってから売上代金受け取るまでの期間のことはキャッシュサイクルと呼ばれ、企業が資金を回収する効率性・スピードを示す経営指標として、キャッシュ・コンバージョンサイクル(CCC)があります。

欧米企業を参考に、導入をご検討ください。

③ 食料損失、食品廃棄   Food loss, Food waste

   現在、世界人口の分布は約2割が先進国、残り約8割が発展途上国となっていますが、食糧の消費は各々半分といわれております。2050年までに約25億人の人口増に必要とされる食糧需要を生産するためには、新たにブラジル並みの農地が必要になります。

   食料損失、食品廃棄が発生するということは、水、土地、エネルギー、労働と資本を含む資源を浪費することであり、不必要に温室効果ガス排出発生につながっており、地球温暖化と気候変動に関与する重要な環境課題であります。根本原因は、余剰生産、過剰生産にあるのではないでしょうか?
 またこれは食品に限らず、あらゆる商品についても、いえることであり、余剰生産、過剰生産、滞留在庫を極力抑制することはまさに喫緊の課題であります。